水は何も言わない
こんなサイトがあった。
「水からの伝言」を信じないでください
http://www.gakushuin.ac.jp/~881791/fs/
学習院の物理の先生が作ったサイトである。
あまりにも荒唐無稽な「水からの伝言」を信じている人が多く、学校の授業で使われることも多いらしい。芸能人も信じている人がいて、倖田來未や、松任谷由実、谷村新司、窪塚洋介(汗)などもテレビ、ラジオ番組で紹介している。
当たり前だけど、水が言葉を理解することはない。完全なフィクションである。それも商売のための。水からの伝言の大元のサイトを見てもらうとわかるけど、「次世代波動デバイス」なるものを何百万円かで売っている。あくまでも商売なのである。
物理の話はできないが、言語学を多少なりともかじったことのある人間として言わせてもらうと、意味を決めるのは単語ではなく、文章、談話なのである。「ありがとう」とか「バカヤロー」という単語もどのような文脈の中でどのように出てくるかで意味はまったく変わってしまう。
たとえばAさんが、嫌いなBさんを殺してくれと、Cさんに頼んで、CさんがBさんを殺したとする。その後でAさんがCさんに「ありがとう」と言ったとしたら、その「ありがとう」はいい意味とはいえない。
逆に親が子供を心配しての愛情たっぷりの「バカヤロー」もある。
単純に単語だけでは善悪判断はできないのである。
百歩どころか、一万歩譲って個人的に信じるのはいいとしても(本当はよくない)、学校で教えるのはどうかと思う。物事の善悪は水に判断してもらうものではなくて、自分で判断するものである。その判断力を教えるのに嘘を使ってはいけない。
塾講師をやっているカミサンが最近の学校の教師には信じられないほどひどい人がいるといっていたっけ。
もし自分に子供ができて、学校でこんなものを教えられたら黙っていられないかも。
大阪大学の菊池誠さんのブログでは「水からの伝言」を含むいろんなニセ科学を議論している。過去ログが膨大になっているが、興味があったらおすすめ。
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